Columnコラム
台湾の輸入業者から「PIFの資料を出して」と言われたら:最初に確認したい5つのこと

台湾の輸入業者からPIF用の資料を求められたら、まず「何を、誰が、いつまでに」必要としているのかを確認しましょう。台湾ではPIFの整備は輸入業者の義務ですが、資料の多くは日本側にしかありません。最初に役割分担と配合量の扱いを決めておくと、その後のやりとりがスムーズになります。
1. 求められているのは「PIF一式」か「一部の資料」か
同じ「PIFの資料」でも、輸入業者によって求めている範囲は異なります。PIF一式の作成を日本側に求めている場合もあれば、輸入業者側に安全性評価者がいて、全成分と配合量、試験報告書など一部の資料だけを求めている場合もあります。製品登録(オンライン届出)に必要な情報だけを求められていることもあります。
まずは、求められている資料の一覧と、それが16項目のどれに当たるのかを確認しましょう。
2. 誰がPIFを作成し、誰が保管するのか
台湾の法令上、PIFを整備・保管する義務があるのは、台湾の製造業者または輸入業者です。PIFは製品に表示された輸入業者の住所で保管し、査察のときに提示します。第16項「製品安全資料」には、法令の要件を満たす安全性評価者の署名が必要です。
輸入業者が自社で作成するのか、外部の専門家に依頼するのか、日本側が作成を手配するのかによって、日本側の負担は大きく変わります。
3. 対象製品と、すでに義務化されているかどうか
台湾のPIFは2026年7月1日から、ごく一部の手作り石けんを除くすべての化粧品が対象になっています。つまり、台湾で販売中の製品であれば、すでにPIFが必要な状態です。サンプルや贈答品として提供する製品も対象になります。
製品ごとの対象時期は、台湾PIFガイドのチェックツールで確認できます。
4. 日本側で用意できる資料の棚卸し
次に、日本側で用意できる資料を、16項目と照らし合わせて整理します。特に時間がかかりやすいのは、次の資料です。
- 全成分と配合量(OEM先の製造元から入手する必要がある場合)
- GMPまたはISO 22716の証明書
- 安定性・微生物・防腐効力の試験報告書
- 原料の規格書、SDS、毒性データ
資料がどこにあるかを早めに把握しておくと、製造元や原料メーカーへの依頼を一度にまとめられます。必要な資料の一覧は、16項目と必要書類で確認できます。
5. 配合量の取り扱いを先に決める
PIFの第3項には、全成分と各成分の配合量が必要です。安全性評価にも配合量が必要なため、一切開示せずにPIFを完成させることはできません。ただし、処方の資料を製造元のシステムやクラウドに置き、輸入業者には渡さない方法もあります(配合量を開示したくない場合の進め方)。
資料を送る前に、秘密保持契約(NDA)を結ぶか、製造元から安全性評価者へ直接送るかなど、取り扱いの方法を決めておきましょう。詳しくは配合量を開示したくない場合の進め方をご覧ください。
まとめ
輸入業者から資料を求められたら、求められている範囲、作成と保管の担当、対象時期、手元の資料、配合量の取り扱いの5点を確認しましょう。最初にこの整理ができていれば、日本と台湾の間の行き違いを大きく減らせます。
出典:化粧品衛生安全管理法 第4条(PIFと製品登録の義務)、化粧品產品資訊檔案管理辦法 第3条・第8条(16項目、保管場所)、衛生福利部公告 衛授食字第1131604608號(実施日)