Taiwan PIF Guide台湾PIFガイド

台湾PIF制度とは?
化粧品製品情報ファイルのガイド

台湾で化粧品を販売するために必要なPIFについて、制度の要点を台湾の安全性評価者が日本語で整理しました。台湾の法令の条文と、台湾衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)の公表資料をもとに内容を確認しています。

台湾PIFの要点

  1. 根拠

    台湾「化粧品衛生安全管理法」第4条と「化粧品產品資訊檔案管理辦法」

  2. 対象

    2026年7月1日から、ごく一部を除くすべての化粧品

  3. 義務者

    台湾の製造業者・輸入業者(受託製造業者や小売店は対象外)

  4. 提出

    当局への提出・審査はなく、輸入業者等の所在地で保管

  5. 署名

    第16項「製品安全資料」に安全性評価者の署名が必要

Check

この製品、PIFはいつから必要?

製品の種類を選ぶと、PIFの整備が義務化された時期が表示されます。

スキンケア・ボディ

メイク

ヘア

オーラル・その他

左の一覧から、製品の種類を選択してください。

※複数の種類に当てはまる場合は、早い方の時期が適用されます。最終的な判断は、成分と表示内容を確認したうえで行います。

台湾PIF制度とは(化粧品衛生安全管理法)

PIF(Product Information File/化粧品製品情報ファイル)は、化粧品の安全性を説明するための技術資料一式です。台湾では、製造業者または輸入業者が、化粧品を販売する前に整備しておくことが法律で義務づけられています。

根拠は、台湾「化粧品衛生安全管理法」第4条第1項です。中央主管機関が公告した種類の化粧品について、一定規模の製造業者・輸入業者は、化粧品の供給・販売・贈与・公開陳列・消費者への試用提供の前に、製品登録を完了し、PIFを整備しなければなりません。内容に変更があった場合も同様です。

PIFの項目、保管方法、安全性評価者の資格などの詳細は、「化粧品產品資訊檔案管理辦法」(化粧品製品情報ファイル管理弁法)で定められています。EUの化粧品規則にも同じ名称の「PIF」がありますが、台湾のPIFは台湾独自の16項目で構成されます。

実施スケジュールと対象品目

PIFの義務化は3段階で進められ、2026年7月1日の第3段階をもって、ごく一部を除くすべての化粧品が対象になりました。

段階実施日対象となる化粧品状況
第1段階2024年7月1日民國113年附表に掲げる成分を配合した化粧品、または日焼け止め・染毛・パーマ・制汗防臭・過酸化物を含む家庭用の歯のホワイトニングの用途を持つ化粧品(旧・特定用途化粧品)施行済み
第2段階2025年7月1日民國114年ベビー用、唇用、目元用の化粧品と、医薬品でない歯みがき・マウスウォッシュ施行済み
第3段階2026年7月1日民國115年上記以外のすべての化粧品(工場登録が免除される製造場所で作られた固形の手作り石けんを除く)施行済み
出典:衛生福利部公告 衛授食字第1131604608號(2024年6月26日)。状況は2026年10月時点。

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実施スケジュールと対象品目を詳しく見る

誰が作成・保管するのか

PIFを整備する義務があるのは、台湾の製造業者と輸入業者です。日本のメーカーやブランドが直接の義務者になるわけではありませんが、PIFに必要な資料の多くは日本側から提供することになります。

  • 義務者:台湾の輸入業者、自社で製造する業者、製造を委託する業者。受託製造業者(OEM工場)や小売店は義務者ではありません。
  • 保管場所:原則として、製品に表示された製造業者または輸入業者の住所(管理弁法第8条)。ただしTFDAの2026年6月版Q&Aでは、製造元や受託製造元がすでに作成したPIFは、製造元の情報システムやクラウドに保管してもよいとされています。その場合も、輸入業者は査察時に提示・閲覧できるようにしておく必要があります。
  • 言語:中国語または英語。日本語などで作成された資料には、中国語または英語の訳が必要です。
  • 保管方法と期間:紙または電子データで、製品の最終上市日の翌日から少なくとも5年間。
  • 査察:当局が査察を行う場合は、原則として7日前に通知されます(緊急時や公益上必要な場合を除く)。

なお、台湾の製品登録システムは海外企業のアカウント開設を認めていないため、日本の企業が台湾で化粧品を販売するには、台湾の輸入業者(法人または商号)が必要です。同じ製品を複数の輸入業者が輸入する場合、製品登録はそれぞれの輸入業者が行う必要があります。

PIFを構成する16項目

PIFの項目は、管理弁法第3条で次の16項目と定められています。

No.項目主な提供元(目安)
1製品の基本情報產品基本資料輸入業者・ブランド
2製品登録の完了を証明する書類完成產品登錄之證明文件輸入業者
3全成分の名称と各成分の配合量全成分名稱及其各別含量製造元
4ラベル・添付文書・外箱または容器產品標籤、仿單、外包裝或容器ブランド・輸入業者
5製造場所のGMP適合証明または宣誓書製造場所符合化粧品優良製造準則之證明文件或聲明書製造元
6製造方法・工程製造方法、流程製造元
7使用方法・部位・使用量・頻度・対象者使用方法、部位、用量、頻率及族群ブランド
8使用時の副作用(有害事象)の情報產品使用不良反應資料ブランド・輸入業者
9製品と各成分の物理化学的性質產品及各別成分之物理及化學特性原料メーカー・製造元
10成分の毒性データ成分之毒理資料安全性評価者(文献調査)
11安定性試験報告書產品安定性試驗報告製造元・試験機関
12微生物試験報告書微生物檢測報告製造元・試験機関
13防腐効力試験(チャレンジテスト)報告書防腐效能試驗報告製造元・試験機関
14効能・効果の根拠資料功能評估佐證資料ブランド・製造元
15製品に接触する包装材料の資料與產品接觸之包裝材質資料製造元・資材メーカー
16製品安全資料(安全性評価者が署名した安全性評価の結論と推奨事項、資格証明)產品安全資料安全性評価者
項目名は管理弁法第3条の中国語原文に基づく日本語訳(当事務所訳)です。提供元は一般的な目安です。

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第11〜13項(安定性・微生物・防腐効力)は、安全性評価者が製品の性質から不要と判断し、その理由を第16項に記載した場合に限り、省略することができます。どのような製品が対象になりうるかは、微生物試験を省略できる製品の条件をご覧ください。

16項目の内容と、日本側で準備する資料を詳しく見る

安全性評価者の役割と資格

第16項「製品安全資料」には、法令の要件を満たす安全性評価者(Safety Assessor、台湾の法令上の名称は「化粧品安全資料簽署人員」)が署名し、日付を記載した安全性評価の結論と推奨事項が必要です。EUの化粧品規則でCPSRに署名する安全性評価者に相当する役割です。

安全性評価者になるには、次の両方を満たす必要があります(管理弁法第4条)。

  • 学歴:大学の医学系・薬学系、または化粧品学・毒理学とその関連学科・研究科の卒業。もしくは、2019年6月30日以前に化学・化学工学系を卒業し、化粧品の安全性評価に関する業務経験が5年以上あること。
  • 研修:大学または中央主管機関が開設する化粧品安全性評価の研修課程(合計54時間以上)の修了。

さらに、毎年8時間以上の継続研修を受けることが義務づけられています(第5条)。国家試験や公的な登録名簿の制度はありません。また、TFDAの手引きでは、安全性評価者は事業者の社員でも、外部の専門家でもよいとされています。

安全性評価者の資格と役割を詳しく見る

PIFは申請が必要?製品登録との違い

PIFとは別に、台湾では販売前の「製品登録」(オンラインでの届出)も必要です。どちらも台湾の製造業者・輸入業者の義務ですが、仕組みは大きく異なります。

製品登録產品登錄PIF產品資訊檔案
内容製品名、成分、製造場所などをオンラインで届け出る製品の安全性に関する技術資料一式を整備する
当局への提出TFDAの「化粧品產品登錄平台系統」で登録する提出・審査はなく、所在地で保管する
有効期間3年(満了前3か月以内に延長)定めなし(変更時に更新し、最終上市日の翌日から5年保管)
行政手数料1件 NT$800(2026年7月1日以降)なし(資料作成や試験の費用は別途)
成分を変更したとき再登録が必要内容を更新する

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製品登録の手続きと費用を詳しく見る

PIFがないとどうなる?罰則と査察

違反の内容根拠罰則
PIFを整備していない、または製品登録をしていない第23条第1項第1号NT$1万〜100万の過料。違反のたびに科すことができ、改善命令を経ずに処分できる
登録内容やPIFの内容が事実と異なる第23条第1項第2号同上
PIFの項目・内容・保管方法・保管場所などに不備がある第23条第1項第3号期限付きの改善命令に従わなかった場合に、同上
違反の程度が重大な場合第23条第1項1か月〜1年の営業停止、登録事項の廃止、製品登録の取消しなど。取り消された製品は1年間再登録できない
出典:化粧品衛生安全管理法 第23条。違反した事業者の名称などが公表されることもあります(第25条)。

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TFDAはQ&Aで、制度を「早めに公告し、年ごとに段階実施し、指導を優先し、段階的に定着させる」方針で進めていると説明していますが、PIFがまったくない場合は、法律上は改善命令を経ずに処分することが可能です。

よくある誤解:PIFは申請も認証も不要

「PIFを申請する」

PIFは当局に申請・提出するものではありません。台湾の輸入業者等が保管し、査察時に提示します。オンラインで届け出るのは「製品登録」のほうです。

「PIF認証を取得する」

PIFは認証や許可の制度ではなく、「PIF証明書」のようなものも存在しません。

「罰金は最大500万台湾ドル」

PIFと製品登録に関する過料の上限はNT$100万です(第23条)。NT$500万は、GMPなどに関する別の条文(第22条)の上限です。

「特定用途化粧品は日本の医薬部外品と同じ」

台湾の「特定用途化粧品」の区分は2024年7月1日に廃止されました。日本の医薬部外品とは別の制度であり、そのまま対応させることはできません。

出典

本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の案件に対する法的助言ではありません。法令の解釈・運用は変更されることがあります。

PIFの準備状況を、安全性評価者が確認します

製品数・全成分リスト(配合量の記載は不要)・現在の準備状況をお送りいただければ、簡易診断コメント付きでお見積もりします。